利益が出ているのになぜ資金繰りが厳しいのか?

カテゴリ:その他

 

 

「決算書では利益がでている」のに、全く資金が手元に残らないのはなぜですか?

 

 

建設業を営んでいる株式会社Yの社長からこのような相談がありました。

 

利益は出ているのに、なぜ資金繰りが厳しいでしょうか?

 

 

当社からの回答

 

 

決算書上は利益が出ているのに資金繰りが厳しいと感じるお客様の原因として

多いものは入金サイトと支払サイトのバランスが悪いことが考えられます。

 

 

 

入金、出金サイトのバランスが悪いことで陥る資金繰りの問題点については

下記記事で詳細を確認ください。

 

支払日と入金日の関係を考える

 

 

次に考えられることは、

銀行への返済が利益に比べて多すぎるということが考えられます。

 

 

1年間の各金融機関への返済合計金額と返済原資

(単純に計算すれば「税引き後当期利益+減価償却費」)のバランス

見てみてください。

 

 

金融機関への返済 > 返済原資  であれば、資金繰りが厳しくなるのは当然です。

 

 

 

そのような場合は、複数ある融資の一本化などを金融機関へお願いして

毎月の返済金額を減額する方法もあります。

 

 

また、年間の資金繰り表を作成し、保証協会付融資等がある場合は、

折り返し融資等も計画的に実行して資金繰りの安定を図っていきましょう。

 

 

金融機関が上記のような対応をして頂けない場合は、

リスケジュールも選択肢の1つとして考えるべきです。

 

 

毎月返済できる金額を金融機関と交渉の上、返済をしていくことが良いでしょう。

 

 

そしてどこかのタイミングで借り換えなどにより、

正常債権として取り扱って頂けるように交渉すれば、

他の金融機関からの融資も十分に受けることは可能かと思います。

 

 

 

まとめ

 

 

黒字であるのに資金繰りが厳しいというケースでは

以下の2点が原因である可能性が高いです。

 

 

1.入金と支払サイトのバランスが悪い

 

→売掛金、買掛金の入金、支払管理表を作成し、資金繰り表へ反映させて、

制度の高い資金繰り表を作成しましょう。

 

資金繰り表フォーマットダウンロード

 

 

 

2.年間返済額>返済原資という場合

 

 

→金融機関と交渉し融資の一本化もしくは年間の資金繰り表から

折り返し融資等の交渉を事前にしっかりと行うことが重要です。

 

金融機関が一本化や折り返し融資に対応して頂けない場合は

リスケジュールも選択肢の1つとして検討しましょう。