「保証協会と銀行」 保証協会とは?

カテゴリ:銀行融資

 

 

コラム 「保証協会と銀行」

 

今回は保証協会と銀行の関係についてお伝えしようと思います。

 

 

そもそも保証協会ってどのような組織なの?

 

保証協会の業務ってなに?

 

保証協会を攻略するポイントは?

 

保証料ってなに?

 

など、中小企業の経営者の方はなかなか馴染みがないかもしれません。

 

このコラムでは数回に分けて、保証協会のあれこれについてお伝えしていければと思います。

 

 

そもそも保証協会とは?

 

 

そもそも保証協会とは、昭和28年に設立された公的機関です。

 

その主な目的は「中小企業者の資金調達を円滑にすること」と公表されています。

 

では、保証協会自身が融資を行うのでしょうか?

 

そうではありません。

 

名前の通り、あくまでも融資の「保証」を行う機関なのです。

 

 

金融機関はなぜ保証協会の利用を進めてくるのか?

 

 

銀行は一般の消費者から預金を集め、その預金を運用して利益を上げています。

 

その運用の一部に住宅ローンや個人・法人融資という業務があります。

 

あくまでも、お客様から預かっているお金(預金)を安全なところに運用したいと考えるのは当たり前です。

 

そのために、銀行は融資に対して、様々な書類などを提供して頂き、審査をしているのです。

 

銀行は安全なところに運用して、利益を上げたいという考え方のもと融資業務を行っています。

 

では、信用度が低い会社(銀行からプロパー融資を借りることができない会社)は、どうすればよいのでしょうか?

 

そこで、プロパー融資を受けることが難しい企業が、まっとうな資金調達をするために利用するのが保証協会なのです。

 

銀行は「保険」を借り手には「信用」を付加するのが保証協会の役割です。

 

主に新規融資取引の企業、業歴の浅い企業、資産背景がない企業などに銀行は保証協会付融資を勧めてきます。

 

保証協会付融資であれば、万が一、貸し倒れたとしても、融資残高の80%を保証強化が肩代わり(代位弁済)してくれるので、銀行からすればプロパー融資(100%貸倒れを負担する)よりも融資は出しやすいと考えるのです。

 

裏を返せば、年商2~3億円での企業であれば、保証協会付融資でないとお金を借りることが難しいということでもあります。

 

 

保証料はどのようにして決まるのか?

 

 

保証料とは、融資の80%を保証してくれる代わりに企業が保証協会へ支払う保険料のようなものです。

 

この保証料は実は一律ではないのです。

 

保証料は、利用する保証制度や融資を受ける企業の財務状態によって違ってきます。

 

あくまでも2010年時点では、融資総額の0.45%~1.9%の範囲内であり、平均は1.55%となっています。

 

つまり、1.55%以下であれば、保証協会から「良い企業」と見なされており、逆に1.55%

以上であれば、「あぶない会社」と見られていると言えます。

 

この保証料率は「CRD(クレジット・リスク・データベース)」というもので「倒産の確率」を割り出し保証料が決まっています。

 

つまり、決算書の内容で決まっているのです。

 

CRD協会のホームページにある「経営自己診断システム」で調べることも可能ですので、是非一度お調べになることをお勧めします。