債務超過でも融資は受けられるのでしょうか?

カテゴリ:銀行融資

 

 

債務超過とは、決算書の貸借対照表の、
純資産合計がマイナスとなっている状態のことを言います。

 

基本的には債務超過の企業への新規融資は難しいものです。

 

しかし、債務超過であっても新規融資を受けられている企業があるのも事実です。

 

それはいったいなぜなのでしょうか?

 

新聞の気になる記事を紹介します

 

 

日経新聞2015年1月21日付け 経済欄5

 

本日の日経新聞に「中小へ運転資金 後押し」融資、債務超過でも柔軟に

というタイトルの記事が出ていましたのでお伝え致します。

 

記事の内容は下記の通りです。

 

 —————————————————————————- 

「中小へ運転資金 後押し」~金融庁、検査マニュアル改定~

 

銀行が中小企業に運転資金を出しやすくなる。

金融庁が20日、銀行検査の指針となる「検査マニュアル」を改訂。

 

一時的に債務超過に陥っている中小企業向けでも収益回復の可能性が高ければ

運転資金の融資を正常な貸出債権と分類してよいと明らかにしたためだ。

経営再建中の中小企業などに恩恵が広がりそうだ。

運転資金は返済期間1年以下で、無担保・無保証の融資のこと。

健全な企業であれば返済期限が来てもそのまま借り入れを継続できる。

 

 ~中略~

 

銀行は通常、取引先の財務諸表を見て貸出債権が不良債権どうか判断する。

「債務超過」「連続赤字」などの財務状態を見ると、一時的であっても

不良債権に分類されないと運転資金の融資は難しい状況だった。

 

今回のマニュアル改定では、企業活動の現場まで赴き回復の可能性があると

判断した場合は、正常債権と判断し運転資金を融資して良いと明確にした。

                                   

 ~以後、省略~

 —————————————————————————-

                                                          2015.1.21 日経新聞 経済欄5面

 

 

 

債務超過企業であっても融資は可能になるのか

 

 

今回の記事にも記載してありましたが、今までは「債務超過」「連続赤字」

企業であれば、融資はかなり厳しい状況でした。

 

 

これは、以前のコラムでも何度かお伝えしましたが、

銀行内の「格付」が関係しています。

 

 

銀行の「格付」は金融庁が定める「金融検査マニュアル」に準じて

銀行が自己査定する時に必要なものです。

 

 

今回の記事では

「金融検査マニュアル」が改定され銀行融資が「債務超過企業」でも

条件付ではありますが、「格付」を維持して通常債権として融資が認められる

という内容でした。

 

 

この結果、貸出基準は以前よりは緩和されることが想定されます。

 

 

 

現場の感覚としてはどうなのか

 

 

最近の金融庁の方針(国の方針)としては、中小企業へ銀行を通じて

資金援助をしていこうという流れがあります。

 

 

これは昨年の9月に発表された「銀行は将来性審査を」という方針の

発表からも分かります。

 

 

これまでは、銀行はビジネスローンのスコアリング審査から始まり、

その後、保証協会付融資を重視するあまり、企業の事業性などを見る

ということをあまり行っておりませんでした。

 

 

結果、銀行担当者も企業の事業性を見るという能力を伸ばすことが

できていませんでした。

 

 

それが、国の方針として「事業性、将来性を見て融資をしましょう」と

言われても、銀行自体(担当者や審査)がついてこれるかと言えば、

少し時間がかかるでしょう。

 

 

結論として、この融資の方針が各銀行に浸透していくのに半年から1年は

かかるかと考えられます。

 

 

また、個人的な考えですが、これからは今までよりも銀行融資においては、

「事業計画書の内容」「計画値の信ぴょう性(エビデンス)」が重視される

ようになるでしょう。