債務者区分が要注意先です。どうすれば格付けを向上できますか?
カテゴリ:銀行融資
債務者区分を要注意先から向上させるには?
「金融機関に自社の債務者区分を尋ねたところ、要注意先でした…
どうすれば格付けを向上させることができますか?」
先日このようなご相談を経営者の方から受けました。
債務者区分や格付けは銀行が融資審査をする際に基準として用いるもので、
債務者区分が要注意先以下となると銀行融資の審査が厳しくなってしまいます。
そのため、できれば要注意先から脱却し、
債務者区分を正常先へと戻さなければなりません。
債務者区分が要注意先とされた原因は、
銀行との取引状況や決算書の状況にあります。
まず銀行との取引において、融資の返済に延滞がある、または
リスケジュールを受けている場合には債務者区分は要注意先となります。
また、直近の決算書が経常赤字や繰越損失、債務超過などの場合には
要注意先へと区分を落とされる可能性が高くなります。
注意しなければならないのは、決算書上で債務超過ではなくても、
資産価値の評価などからみて実質債務超過の場合があるということです。
自社の債務者区分を要注意先から向上させるには、まず何が原因で
要注意先になったのかを確認しておく必要があります。
もし、決算書の赤字が原因であった場合は、事業計画書などで
損失が一過性のもので改善できることを銀行に説明しておくことが効果的です。
銀行が改善の余地があると認識すれば、区分が要注意先から
向上する可能性もあります。
金融検査マニュアル別冊で要注意先からの脱却法を学ぶ
債務者区分は金融庁が配布する「金融検査マニュアル」に沿って
各銀行が区分するものですが、その金融検査マニュアルでは
判断しづらい点について、「金融検査マニュアル別冊」として
様々な事例と区分の判断例を掲載したものを配布しています。
この中には、本来ならば要注意先になるはずだった事例が状況に
よって正常先と判断されるケースなども掲載されており、この方針を
学ぶことで債務者区分を向上させる交渉に役立つかもしれません。
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