経営者保証ガイドラインは事業承継に有効 2/2

カテゴリ:経営者保証

 

 

今回は「経営者保証ガイドラインが会社を変える」

「ガイドラインは事業承継に有効」の後編についてお伝えします。

 

  >経営者保証ガイドラインは事業承継に有効 1/2

 

 

 

 

その前に、本日の日経新聞(8月18日付)の13面「経営者保証」解除 徐々に…

というタイトルの記事が出ていました。

 

 

内容については、経営者保証ガイドラインが適用されて半年が経過したが、

実際の中小企業への影響はどの程度あるのか(実行されているのか)

というような内容でした。

 

 

実際に5月までに経営者保証が外せたという実例は各中小企業家同友会の調査によると

九州・沖縄エリアで762社のうち1.3%の10社程度のようです。

 

 

もちろん適用要件を理解して金融機関と交渉できれば、

もう少し実例件数も増えてくると思いますが…

 

 

かなりハードルは高そうです。

 

 

 

少しでもこのコラムで中小企業経営者様の「経営者保証ガイドライン」への理解が深まり

経営者保証が外せる社長様が増えれば幸いです。

 

 

 

それでは、第3回コラム「ガイドラインは事業承継に有効」の続きをお送り致します。

 

 

 

後継者が事業承継時に保証人にならなくてすむには

 

 

では、後継者が事業継承時に保証人にならなくてもよいようにするには、

どうすればよいでしょうか。

 

 

 

次の2つのパターンが考えられます。

 

 

1.

現経営者は保証人であるが、後継者が事業を継承した際に

保証人とならなくてもよいように銀行と交渉する。

 

 

2.

後継者に事業を継承するまでに、現経営者は保証人を外れておく。

 

 

 

銀行は、経営者が後継者に事業を継承する際に、

後継者に経営能力があるのかを見ています。

 

 

実際に、経営者が交代したとたん業績が下がる企業は多くあります。

 

 

そこで経営者保証ガイドラインでは、事業を継承する際、企業に次のことが求められます。

 

 

「銀行からの情報開示の要請に適時適切に対応する。

特に経営者の交代により経営方針や事業計画等に変更が生じる場合には、

その点についてより誠実かつ丁寧に、銀行に対して説明を行う。」

 

 

そして、後継者が保証人にならなくても良いようにするには、

経営者保証ガイドラインは事業承継に有効 1/2で述べた、

次のことが企業でできているか、求められます。

 

 

 (1) 法人と経営者との関係の明確な区分・分離

 (2) 財務基盤の強化

 (3) 財務状況の正確な把握、適時適切な情報開示等による経営の透明性確保

 

 

ただし、現経営者が保証人である中、事業継承時に後継者が保証人に

ならなくてもよいようにするのは、現実的に困難と思われます。

 

 

銀行は、経営者が交代するのは不安なことであり、後継者にはなおさら

保証人として入るよう求めるものだからです。

 

 

そのため、後継者が事業継承時に保証人とならないようにするには、

事業継承時までに、現経営者は保証人を外れておくことが望ましいでしょう。

 

 

例えば、

あと5年で事業を継承する予定があるのであれば、その5年間で、

前掲(1)(2)(3)の要件を満たし、銀行と交渉して

現経営者は保証人を外れておくのです。

 

 

 

現経営者が保証人を外れた状態で後継者に事業を継承すれば、

銀行が後継者に保証人になるよう求めることは少ないと思われます。

 

 

 

このように、後継者候補が事業を継承したくない理由の一つである、

経営者保証の問題が解決すれば、後継者がいないことにより廃業となってしまう

企業数は減少していくことでしょう。

 

 

次回第4回のコラムでは「保証債務整理で経営者に残る資産」をお送り致します。