金融機関における決算書・担保・保証人の位置づけ(2)

カテゴリ:銀行融資

 

 

前回のコラムでは、「決算書」「担保」「保証人」について個別に金融機関がどのような位置づけで見ているのかを解説させて頂きました。

今回はそれを踏まえて金融機関のスタンスについて見ていきましょう。

 

 

新しい決算書が出たら銀行のスタンスを見る

 

 

決算期が過ぎ、新しい決算書が出来上がったら、やってみるとよいことがあります。

特に前回の決算書より、今回の決算書のほうが、内容が悪い場合などは、新しい決算書を元に銀行に融資を申し込んでみて、銀行のスタンスを探ってみてはいかがでしょうか?

 

実際に借りる、借りないは別にして、銀行の融資審査がどうなるかを見ることによって、新しい決算書で融資が出るかどうかを探るのです。

銀行の回答が、「融資は出る」でしたら問題はありません。

そのときに融資が必要なかったら「後日借りたい」と伝えたらよいのです。

また、銀行の回答が、「もう少し月日が経ってから考える」でもやむを得ないでしょう。

その銀行での前回の融資実行日から3ヵ月ぐらいしか経過していないのであれば、このような回答もあり得るでしょう。

しかし、銀行の回答が、「融資は出ない」である場合は問題です。

少なくとも今後1年は、「その銀行から融資が出ない」ことになります。

なぜなら、銀行は融資審査において、審査の材料として決算書に8割のウエートを置くためです。

最新の決算書で融資が出ない場合、次の決算書が出るまでは、その決算書での審査が続きます。

新しい決算書で、融資が出る銀行も出ない銀行もある、ならまだしも、ほとんどすべての銀行で融資が出ないのならば、次の決算書が出るまでの1年間は、銀行からの資金調達はほとんど期待ができないことになります。(もちろん保証協会付の場合は異なりますが)

 

その場合、キャッシュフロー、つまり事業で稼いだ現金で毎月の融資返済が賄えるかどうかがポイントになります。

それができないのであれば、返済が進むにつれ、会社が保有する現金預金はどんどん減少していくでしょう。

そうすると資金繰りが破綻してしますことになります。

最新の決算書で、融資がことごとく断られているのであれば、早急に対策を打つ必要があります。

まずは新規の融資が受けられないことを前提とした年間の資金繰り表を作成し、対策を打って行きましょう。

確実に言えることは、銀行から融資が出ないのであれば、すぐに次の手を打たないと会社の保有する現金預金がどんどん減少し、手遅れになるということです。

 

 

まとめ

 

 

今回のコラムは「決算書」「担保」「保証人」というキーワードから銀行がどのような位置づけでそれぞれのキーワードを見ており、融資のスタンスに影響するのかをお伝えしました。

 

ポイントは

①    金融機関は融資の8割は決算書の内容で決まる

②    決算書は1年間ずっと企業の評価として新たな決算書ができるまで残り続ける

③    金融機関は実態ベースで決算書を精査している

です。

 

まずは、以上のことを踏まえて「中小企業と金融機関」融資編をお読みいただけるとより金融機関への理解が深まると思います。

 

次回の第2回コラムは「融資の稟議書の意味」についてお伝え致します。