制度融資を受けるメリットと受けるためのポイントとは?
カテゴリ:銀行融資
制度融資とは、都道府県や市区町村などの自治体が、用意する融資制度です。
詳しく知ることで、制度融資のメリットを享受することができます。
ここでは、制度融資を受けるメリットと融資を受けるポイントについて見ていきましょう。
制度融資のメリット
制度融資のメリットは、
一般の信用保証協会保証付融資に比べて審査がゆるく、
一部の制度融資では、固定金利、低い金利で融資が受けられる
ということがあります。
制度融資では、いろいろな制度がありますが、
金利について、あらかじめ「1.5%」というように
決められているものと、決められていないものとがあります。
金利があらかじめ決められていない場合、
企業と金融機関との交渉により、金利を決めます。
金利は、貸倒れにより負担する割合が少ないほど、低いのが通常です。
なぜなら金融機関は、貸倒れで負担する割合が多いほど、
それを補てんすることに備えて多くの利息収入を得ておく必要があるからです。
しかし信用保証協会保証付融資であれば、金融機関の貸倒れ負担が少ないため、
金利は低くしてもよいはずです。
そこを理解していない企業の場合、金融機関から言われたままの金利を
受け入れてしまいかねないので、ご注意ください。
なお制度融資によっては、信用保証協会への保証料を
自治体が負担してくれるものもあります。
制度融資の探し方 と 申込み方法
「○○県 制度融資」というようにインターネットで検索してみてください。
各自治体が実施している制度融資の情報を得ることができます
また、金融機関や信用保証協会、自治体にも制度融資のパンフレットが置いてあります。
なお制度融資では、それぞれ、融資を受けられる
企業の要件が決められております。
それぞれの制度融資の要件を見て、自社に当てはまるものがあれば、
この制度融資を使いたいと指定して、金融機関に申し込んでみるとよいでしょう。
金融機関は、一般の信用保証協会の保証付融資の場合は
金利が自由に決められるので、高めの金利を言おうとする傾向にあります。
しかし、制度融資であらかじめ金利が決められているものであれば、
金融機関は金利を自由に決めることができません。
また制度融資は、その数が豊富で、要件もいろいろあり、
金融機関の職員としてもなかなか覚え切らないものです。
制度融資と聞くと、面倒くさい、と感じる職員は多いです。
金融機関の職員は、社内研修で、制度融資を習うことはありません。
私も銀行員時代、これについて習ったことはありませんでした。
そのため金融機関は、制度融資はあまり勧めたくないものです。
企業側が「この制度融資を使えないか」と言わなければ、
金融機関自ら制度融資を勧めてくれることはなかなかないでしょう。
もし金融機関が制度融資にあまり乗り気でないのなら、
自ら信用保証協会、もしくは自治体に出向くのもよいでしょう。
制度融資を受けるにあたっての注意点
なお税金の滞納があれば、制度融資は受けられません。
制度融資には税金が使われている以上、当然です。
なお、税金の滞納解消の見通しがあるのであればこの限りではありません。
優良な企業はプロパー融資
金融機関が融資をしたくなるような優良な企業であれば、
そもそも制度融資を使わず、プロパー融資を受ければ良いだけのことです。
プロパー融資がなかなか受けられず信用保証協会の保証を付けることが
前提になる企業であれば、制度融資を使ってみてください。