仕入債務減少で資金繰りが厳しくなる企業の3つの原因とは?

カテゴリ:資金繰り

 

 

資金繰り改善のポイント「資金不足の原因と解決策」編

 

今回は

「資金繰り改善のポイント 仕入債務減少で資金繰りが厳しくなる企業の3つの原因」

についてお伝えします。

 

 

手形をなくせばいいのか

 

 

仕入債務とは、買掛金と支払手形を言います。

 

 

仕入債務が減少すると、それだけ現金が早く支払いにあてなければならなくなり、

それだけ資金繰りが厳しくなります。

 

 

仕入債務は、売上原価の何ヶ月分あるかで、その水準が分かります。

 

 

その数値が年々短くなっていれば、それだけ現金の支払いを先に行っている、

ということです。

 

 

 

仕入債務が減少することで資金繰りが厳しくなる原因とは

 

 

1.仕入債務を支払うまでの支払期間が短くなっている

 

2.買掛金を手形で支払う割合が小さくなっている

 

3.最近、手形をやめた

 

 

それでは、仕入債務が減少することで、

資金繰りが厳しくなる要因を個別に見ていきましょう。

 

 

 

支払期間が短くなっている

 

 

仕入債務は、次のプロセスを経て支払まで行われています。

 

 

仕入発生(外注発生)→締日に仕入先(外注先)に締められる→請求書が届く→買掛金支払

(→買掛金の中で、支払手形で支払われたものがあれば、支払手形の支払期日に手形で決済されて支払い)

 

 

この、仕入発生(外注発生)から買掛金支払までの期間、

または買掛金を現金で支払う代わりに手形で支払ったものが支払期日となるまでの期間が、

全体の平均で短くなれば、仕入債務は減少することになります。

 

 

1社1社の仕入先(外注先)を見ていき、支払いまでの期間が短くなっていないか、

大口の仕入先(外注先)から順番に確認してください。

 

 

 

買掛金を手形で支払う割合が小さくなっている

 

 

手形を使って支払いを行うことがある企業では、手形で支払う割合が小さくなると、

それだけ現金が早めに支払われていって、資金繰りは厳しくなります。

 

 

例えば

ある仕入先に対し、以前は半分現金支払い、半分は手形支払いであったものが、

最近は条件が変わり80%現金支払い、20%手形支払いとなっていれば、それだけ現金を

早く支払う必要が出てきます。

 

 

 

最近、手形をやめた

 

 

最近多いのが、手形をなくしていこうとしている企業です。

 

 

手形は、支払期日に決済ができないと、不渡りとなります。

 

 

そして不渡りになった企業の多くが6ヶ月以内に2回目の不渡りを出してしまいます。

 

 

その結果、銀行取引停止処分となって当座預金が使えなくなり、それが倒産の最終的な

きっかけになることが多いのです。

 

 

そのようなリスクがある手形をやめようと、手形での支払いをなくそうとする企業が

多くあります。

 

 

ただこれは、その分、支払いを早める必要があります。

 

 

手形をなくすのは、現金を多く保有していて余剰となっている企業や、手形をなくした分、

借入金を起こすことができる企業です。

 

 

そうでなく資金繰りが厳しくなっている企業においては、手形をなくすと一気に資金繰りが

悪化するため、無理に手形をなくそうとするのは慎まなければなりません。

 

 

 

まとめと注意点

 

 

以上、1~3について仕入債務が減少することによる資金繰り困窮の原因について

お伝えしました。

 

 

1つ注意して頂きたいのは「安易な仕入債務を先延ばし」です。

 

 

企業にとっては季節要因による売上の波(入金の増減)があると思います。

 

 

仕入が多い時の支払いを入金が少ない時期にずらしてしまうということがあります。

 

 

これは逆に資金繰りが厳しくなる原因となります。

 

 

まずは最低1年間の資金繰り表を作成し、入金、支払のバランスを見た中で仕入債務の

先延ばし交渉などを計画的に行うことをお勧めします。

 

 

 

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