まだまだできる、経費の見直し方法とは?

カテゴリ:資金繰り

 

 

 

資金繰りを良くするには、経費削減・見直しは当然行わなければならない作業です。

 

「うちはすでに経費削減・見直しを行っている」

 

当社にご相談頂く経営者の9割がおっしゃる言葉です。

 

 

しかし実際に調べてみると、そのような企業の大半は、経費削減が不十分です。

 

 

では、経費削減を徹底的に行うにはどうすればよいでしょうか?

 

 

その経費、本当に必要なものですか?

 

 

経費削減を行うにはまずは経費の洗い出しを行います。

 

経費が適正に使われているか、総勘定元帳を見ます。

 

 

総勘定元帳とは、

「いつ、どんな経費を使ったか、どこへ支払った経費か」

1つ1つ書かれたものです。

 

 

その経費を分類し、定期的に発生するもの、突発的なものなど、

細部にわたって内容を把握します。

 

そして次に、その経費を使った目的を把握します。

 

 

経費の使用目的がはっきりしないもの、

誰も使用目的が答えられないものは、

削減対象として問題ありません。

 

なお、経費は、ただ削ればよいというものではありません。

 

 

 

経費の洗い出し

 

 

経費の種類には投資・消費・浪費があります。

 

具体例として下記のようなものが挙げられます。

 

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1.

投資…将来の会社の成長に結びつけるために使う経費

例えば、人材教育の費用、広告費用、機械購入費など

 

2.

消費…事業を維持するために使う経費

例えば、家賃、電気代、管理部門の人件費など

 

3.

浪費…無駄使い

例えば、不要な飲み代、分不相応の事務所家賃、働かない社員の人件費など

 

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投資の経費を削ってしまえば、短期的には利益が上がるかもしれませんが、

将来的な利益を失ってしまう可能性があります。

 

そのため、使用した経費の分類をきっちり行わなければなりません。

 

結果として、削る経費の大半は、消費と浪費部分になります。

 

 

もちろん、投資の経費についても、今後の事業展開の中で

・その投資効果の発揮の見込みが薄い、

・または見込めない

場合は大胆に減額・削減していきます。

 

 

そのために、

1つ1つの投資で、どこまで費用対効果があるか、

見ていきます。

 

 

例えば広告費では、

その広告によりどれだけの売上・利益が上がったのかを計算します。

 

 

また、

1つ1つの経費は本当に必要なのか、もっと安くできないか

徹底的に考えます。

 

 

例えば営業マン1人1人に携帯電話を支給し、

通信費を会社で払っていたとします。

 

 

そもそも営業マンに携帯電話を支給することが必要なのか?

必要なら、携帯電話の料金プランは適正なのか?

通話記録を見て私用の通話をしていないか?

など、徹底的に経費削減を追求します。

 

 

このようなことを行って、はじめて「経費を削減した」と言えます。

 

また、この作業は3ヶ月に1回は行うようにします。

 

 

1年の決算が終わった後では、経営者が実態をつかむ時間が遅れ、

対応が後手に回ってしまいかねません。

 

 

それだけ資金繰りに影響があると言えます。

まずは経営者自身が、総勘定元帳を見て経費の実態を把握します。

 

 

総勘定元帳を見たことがない経営者なら、

「こんな無駄なことに経費を使っていたのか」と驚くことでしょう。

 

 

そこからが経費削減のスタートなのです。

 

時間はかかりますが、資金繰り改善の重要なポイントです。

 

細かいことですが、中小企業の経営者はその辺りまで

気にかけながら経営を行っていきましょう。

 

 

資金繰りが厳しくなる前から、会社の文化として無駄な経費は使わない

という空気を作ることが大切ですね。