支払日と入金日の関係を変えるだけで資金繰りが劇的に改善するとは?
カテゴリ:資金繰り
コラム「資金繰り改善のポイントとは」
「資金繰り改善」編
今回は「資金繰り改善のポイント 支払日と入金日の関係を変えるだけで資金繰りが劇的に改善するとは?」
についてお伝えします。
入金と支払いの関係
資金繰りがよい会社は、支払日と入金日の関係がよいものです。
例えば、売上後の売掛金の回収が、仕入や外注による買掛金の支払いよりも先の日付に
来るのであれば、資金繰りはとてもよくなります。
その流れを考えてみましょう。
具体例として、商品Aを販売する流れを見てみましょう。
3月15日 商品Aを仕入先B社から700,000円で仕入
※B社との取り決めは、月末締め翌々月末日支払い
4月25日 商品AをC社へ1,000,000円で販売
※C社との取り決めは、月末締め翌月20日入金
この場合、商品Aについて、C社から5月20日に1,000,000円の入金があり、一方でB社に対し、
5月31日に700,000円を支払うことになります。
商品販売による売掛金回収が先の日付に来て、仕入による買掛金支払いが後に来ることにより、
資金繰りはうまく回ることになります。
しかし、商品を仕入れ、それが在庫となり、販売されるまでには時間がかかるものです。
この例では、商品を仕入れて在庫となっている機関が3月15日~4月25日と1ヶ月と10日間あるものの、
仕入先への仕入から買掛金支払いまでの期間は月末締め翌々月末日支払いと2ヶ月あり、一方で販売先への
商品販売から売掛金回収までの期間は月末締め翌月20日入金と20日間であり、売掛金回収までの期間が短く、
この在庫期間の長さを補って、売掛金回収の日が先に来るようになっています。
このような資金繰りができると、とてもうまく回るようになります。
しかし現実は、売掛金回収までの期間、買掛金支払までの期間の設定はここまでうまくいかないでしょう。
しかしこのような設定がうまくできないか、工夫してみたいものです。
月末に入金、支払いが集中する
また、例えば売掛金の入金が月末に集中する企業において、支払いも月末に集中するのであれば、
月末日をむかえ、一般的な銀行の営業時間である9時~15時にかけて入金がある一方、
その営業時間前に支払いでお金が出ていくことになります。
このように自社への入金日も自社からの支払日も同じ日に集中すると、同じ日でも、
時間の流れの中で支払いは先の時間に行われ、入金は後の時間で行わることになるため、
実際は支払いが先に行われることと同じになります。
そうなると、月末日の支払いのために月末日の入金をあてにする、ということができません。
それを、支払日をその日より遅い日、例えば5日後にすれば、このような、同じ日に入金日と
支払日が集中することにより実際は支払いが先に行われることを回避することができます。
具体例
例えば、給料日が月末だとします。
売掛先からの入金が月末日に集中し、給料も月末日支払いであれば、社員にお願いして、
給料日を月末日から、翌月5日にさせてもらえれば、月末日の入金で資金を確保して資金を
確保して給料を支払いうことができます。